業務や計画を実行する仕組みを作ることで持続性が生まれ優先順位や役割分担が明確になり、
個人の能力に依存しなくても業務が回るようになります。
「仕事の仕組み化」という言葉は、色々な場面で見聞きしていると思います。
そもそも、仕組み化とは何でしょう?
仕組み化とは、「誰がいつ何度やっても同じ結果が出せる仕事のシステム」です。
例えば、「カリスマシェフがいるレストラン」ということで、
カリスマジェフでもっているレストランがあったとしましょう。
今は繁盛していても、何かの事情でカリスマシェフが急に休むことになったら、
お店は立ち行かなくなります。
もし、退職してカリスマシェフがいなくなったらどうなりますか?
自慢の味が出せなくなり客足も遠のいてしまいます。
マニュアルがあり仕組み化できていれば、あとは、ちゃんと訓練した人がいれば、
その自慢の味を出すことができます。
レストランの場合、カリスマシェフが、その人一代で終わるつもりであれば、それでもいいでしょう。
しかし、一般企業では、そうはいきません。
顧客に価値を提供し、顧客に選んで頂き、社員を教育し、収益を上げ、
事業を継続していかなくてはなりません。
企業には、
「営業の仕組み」「業務の仕組み」「受注から納品までの仕組み」「改善活動の仕組み」
「マーケティングの仕組み」「新商品開発や新事業開発の仕組み」など、
様々な仕組みが必要になります。
仕組み化できれば、やるべきことや、何に対して改善を検討すればいいのかが明確になり、
個人の能力に依存しなくてもチームで目標に向かうことができるようになります。
では、仕組み化すると、どんなメリットがあるのでしょう。
仕組化するメリット
- 個人の能力依存ではなく組織で取り組むことができる
- スタッフだけでも業務が回せるようになる
- 社内での取り組みや業務に持続性が生まれる
- 仕事の役割分担ができる
- 課題の優先順位が見える
- 改善すべき点が見つけやすくなる
- 拡張性が高くなる
- 時間短縮につながる
その他にも、こんなメリットもあります。
- 仕組みがあれば、部下のスキルやモチベーションにかかわらず業務は動きます。
- 仕組みは、新人や若手の教育にも役立つ
- 根性ではなく仕組みに頼ると持続性が生まれる
では、仕組みをつくるために、どうすればいいのでしょう?
まず、仕事の全体像を整理して、一連の流れの中に、どんな業務があるのか把握し、
ボトルネックになっているところがどこなのかを理解するところから始まります。
- 仕事の全体像を整理して、どんな業務があるのか把握する
- 業務の流れを止めているボトルネックはどこなのかを把握する
- どうすれば、スムーズに業務が流れるか?特定の人に依存しなくてもいいか検討する
- 各担当を決める
大まかには、この流れですが、仕組み化する目的は
「スムーズに業務が流れる」「特定の人に依存しなくても同じ結果が出せる」
というところにあります。
マニュアルやチェックシートも必要になります。
自分自身、チームとしての考え方を改めなくてはならない場合もあります。
仕組み化する際に気を付けておきたいことがいくつかあります。
自分にしかできないと思っている仕事も任せてみる
これは、なかなか難しい場合があります。自分しかできないので、いつも自分でやっていたり、自分でやったほうが早いので、つい自分でやってしまう。こんなことは多いと思いますが、これでは仕組み化になりませんし、部下の教育にもなりません。
マニュアルやチェックシートは必要になります。
マネジメントでもよくお話ししますが、リーダーになった時にまずやることは、部下やチームが、まずやることを示して、それを実行するための仕組みをつくることです。「どう進めて」「何をチェックすればいいのか」全員で共有しておく必要があります。そして、モレ・ダブり・不具合などの不測の事態があった時にチェックする基準も必要です。
仕組み化できれば、やるべきことや、何に対して改善を検討すればいいのかが明確になり、個人の能力に依存しなくてもチームで目標に向かうことができるようになります。
私の経験上、仕組み化できない原因として、営業方法や内部業務の進め方など、
沢山の原因はありますが、
その結果、特定の人に依存した進め方になって全ての業務が属人化しているため
仕組み化ができず、社員教育も進まない現状があるように思います。
来年も再来年も事業を安定して継続するために、是非、仕組み化を進めることをお勧めします。